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再生不良性貧血 病態生理

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再生不良性貧血 病態生理

再生不良性貧血とは骨髄低形成による汎血球減少を呈する疾患です。
発症の原因から先天性、後天性に、後天性は特発性、2次性(薬剤、放射線などによるもの)、特殊型に分類されます。

造血は、骨髄ストローマ細胞により形成された骨髄微小環境下で、細胞間接着や造血因子を介し造血幹細胞が自己複製し、また分化・増殖することで維持されています。
骨髄微小環境の異常、造血因子の欠乏、造血幹細胞自身の異常により造血不全を生ずる可能性がありますが、再生不良性貧血発症の大部分は免疫異常に基づく造血障害であると考えられています。

再生不良性貧血に対する同種骨髄移植片の拒絶例でまれに自己造血が回復する症例が存在すること、一卵性双生児間の骨髄移植にも前処置と呼ばれる強力な免疫抑制療法が必要であること、造血細胞が分化・増殖して作るコロニーと呼ばれる造血細胞集塊(CFU)の形成を傷害するリンパ球が患者血液中に存在すること、患者末梢血および骨髄中で細胞障害性T細胞が増加していること、T細胞でのインターフェロンーγ(INF一γ)、 TNF-Ct産生充進を認めることなどが再生不良性貧血発症の病態は免疫機構の異常によるものであることを示唆しています。

最近では再生不良性貧血患者血中T細胞受容体β一chain repertoire、患者骨髄中CD34陽性細胞でのgene expression profiling、自己反応性T細胞を生ずる原因となる自己抗原についての検討などから、再生不良性貧血の病態生理は、造血幹細胞を含むCD34陽性細胞に発現しているkinectinやdiazepam-binding inhibitor-relatedprotein 1(DRS-1)などが自己抗原として作用し、これら抗原刺激に対しCD4、 CD8陽性T細胞がTh-1優勢の病的反応を生じ、分泌されたINF一γ・TNF-CtによりCD34陽性細胞がapoptosisに堕ち入り、骨髄低形成および汎血球減少を生ずるものであると考えられています。

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