医療用語、看護用語、略語、検査値、評価等を掲載しています。

医療用語 略語 検査値

医療 治療 看護

鎖骨遠位端骨折(GroupⅡ) 手術療法

投稿日:

鎖骨遠位端骨折(GroupⅡ) 手術療法

鎖骨遠位端骨折の内固定法としては、鋼線締結固定とプレート固定に大別されます。
いずれの方法も一長一短あり標準的な手術法はありません。
特に粉砕の強いCraig分類Type5は、円錐靱帯・菱形靱帯が近位、遠位の骨片に付着せず、下面の粉砕した骨片に付着しているため治療成績が安定しません。
そのような症例には烏口鎖骨靱帯を修復する重要性が近年報告されています。

・鋼線締結固定
鋼線締結固定は、肩鎖関節を固定しないため、術後早期から全可動域での肩関節運動が可能となり、また早期抜釘の必要がない利点がありませすが、遠位骨片の小さな症例や粉砕している症例では固定性が弱くなるため適応外です。
また鋼線の逸脱・折損・迷入といった合併症が存在するため注意が必要です。
最近では逸脱・迷入を防止するためにキャップ付きの軟鋼線を用いる方法も報告されています。手技的には、鋼線をなるべく平行に必ず対側の皮質を抜くようにし、また締結する軟鋼線を通す骨孔は、鎖骨の弯曲を超えない位置で鋼線の軸上に開けなければ、締結の際、骨片が転位する方向に力が働くので注意が必要です。

・プレート固定
Wolter plateやclavicle hook plateに代表される鎖骨・肩峰間をフックでまたぐタイプのプレートは、手技が簡便で固定力に優れるため、ほぼすべての骨折形態に対応可能であり安定した治療成績の報告も多いです。
しかしフックによる肩峰への骨浸食・カットアウトやインピンジメント症候群、また肩鎖関節が固定されるため術後抜釘までは拳上を90°までに制限する必要があり、術後の拘縮や早期抜釘を要するなどの欠点があります。
それに対し、遠位骨片をフックで把持するscorpion plateは鎖骨・肩峰間をまたがないため、肩峰やsubacrominal spaceに対するフックによるトラブルがなく、術後拳上を制限する必要もありません。
しかし、遠位骨片の粉砕が強い場合、第3骨片が小さい場合はフックで十分に骨片を把持できないため適応外となります。

 

関節外科Vol.31 No.10(2012)より参照。

-医療, 治療, 看護

Copyright© 医療用語 略語 検査値 , 2019 AllRights Reserved Powered by AFFINGER4.