がま腫(ラヌラ)
がま腫は口腔底の小唾液腺あるいは舌下腺に由来する粘液貯留嚢胞です。
口腔底の暗青色から透見しうる腫瘤として気づかれます。
10~20歳代の女性に多くみられ、顎舌骨筋を境に口腔側にある舌下型、頸部に伸びる顎下型その中間の舌下・顎下型とに分けられ、約80%が舌下型です。
側頸嚢胞、リンパ管腫、類表皮嚢胞などとの鑑別を要しますが、エコー、CT、MRIなどが有用な検査法であり、CTではlow denseの腫瘤として、またMRIではT2強調で高信号の嚢胞性腫瘤として描出されます。
治療は種々試みられているが、再発しやすいです。舌下腺とともに摘出すると再発率は少ないといわれています。
嚢胞状リンパ管腫に有効とされるOK-432(ピシバニール)の割注は有効な治療法の一つです。